Social Commerce:コマースの未来についてのレポート

こんにちは! Advanced TechnologyチームのPramendraです。 Advanced Technologyチームは、世界中のビジネスおよびテクノロジーの動向を調査しています。

今回、皆さんに再び新しいレポートをお届けできるのを嬉しく思います。前回はeコマースにおけるサステイナビリティについてご紹介しました。連載第2回目となる今回は、ソーシャルコマースによって形作られる未来の買い物にスポットライトを当てます。

知っていますか?

  • ソーシャルコマースの規模は890億ドルにのぼり、今後7年間で6040億ドルにまで成長する見込みです。
  • USでは、2020年に269億7000万ドルの売上を生み出し、2023年までにはその2倍以上の561億7000万ドルという大幅な成長が予想されています。
  • 購入者の81%がInstagramやFacebookで商品を検索し、Pinterestのユーザーの48%にとっては買い物が最優先事項となっています。
  • USでは、成人の95%がインフルエンサーからインスピレーションを得たいと思っており、84.1%はインフルエンサーのおすすめを取り入れて買い物をしています。
  • ベンガルールを拠点とするソーシャルコマースのスタートアップ企業であるMeeshoは、インド発のソーシャルコマースのスタートアップとして初めてユニコーン企業の仲間入りを果たしました。

ソーシャルコマースの状況

画像:Alter

上記の図に基づいたソーシャルコマース企業の構成:ソーシャルコマースの種類について

ソーシャルコマースとは?そのトレンドの理由とは?

インドのソーシャルコマース市場における企業。画像出典:Jefferies

ソーシャルコマースとは、ソーシャルプラットフォームからの直接購入 / プラットフォームから小売に直接リンクする購入です。

ここでは、Instagram Checkoutのように、顧客がアプリを閉じたりリダイレクトされたりすることなく商品の発見、買い物、購入ができることを意味します。

ソーシャルショッピングは、必ずしもソーシャルメディアショッピングというわけではなく、コミュニティのコマースと言えます。

なぜソーシャルコマースなのか?次に来るトレンドとは?

  • オンラインショッピングの手間を低減 – ソーシャルコマースでは、住所や支払情報はソーシャルメディアのプラットフォームに既に保存されているため、ユーザーはこれらの情報を入力する必要がなく、いくつかのボタンを押すだけで済みます。

  • オンラインの小売が新規市場に参入できる – ソーシャルコマースは実現可能な長期的戦略であり、小売は簡単かつ速やかに、新規市場を直接テストすることができます。

  • 話題作りや新商品に関するコミュニケーション – 発信力のある潜在顧客に直接商品をお披露目することで、ワクワク感や話題を豊富に作ることができます。

  • 小売は効率的に店舗を持つことができ、顧客のニーズをより一層満たせる – ソーシャルメディアのプラットフォームでは、従来のフルバージョンのeコマースのウェブサイトに比べて、店舗運営はより限定的になります。

  • リターゲティングのように顧客体験をパーソナライズできる – Facebookのようにソーシャルメディアのプラットフォームでは、リターゲティングのようなパーソナライズ機能が豊富に揃い、投稿や広告の効率性が高まります。

  • 消費者にとって新しいチャンネルとなる 消費者の中には、eコマースのお店では買い物をしたくないと考える人もいます。ソーシャルコマースでは、メディアアプリのように消費者が好きなメディアを介したアプローチが可能となります。

  • Tier 2とTier 3の都市をつなぐ – 専門家や投資家によると、インドのTier 2とTier 3の街や都市では、これまで大手のeコマースプラットフォームでは開拓できなかった市場がソーシャルコマースによって開かれることになりそうです。

「従来のeコマースモデルがインドで成長を続ける一方で、販売者と購入者の間でソーシャルコマースの人気が高まりつつあります。ブランドに対する高いロイヤリティ、信頼、エンゲージメントを構築できる可能性、そして顧客獲得にかかるコストを削減できるなどの要素が成長を牽引しています。」 – YourStory

顧客行動が未来のコマースを形作る

顧客はどのようにして新しいブランドを見つけるのか?

ソーシャルプロダクトディスカバリー

  • 57%の人は、友人や家族、口コミを通じて新しいブランドを発見しています。
  • 41%はフォロー中のインフルエンサーを通じて発見しています。
  • 広告やメールキャンペーンを通じて新しいブランドを発見する人は16%にも及びません。

モバイルで好まれるソーシャルコマース

快適なソーシャルコマース

  • 消費者の58%は、企業ウェブサイトではなくソーシャルメディアのプラットフォームから商品を購入することに抵抗がありません。
  • 75%はオンライン上で他の人から直接商品を購入することに抵抗がありません。

ソーシャルコマースとeコマース

  • ソーシャルコマースが写真共有やTweetの枠を超えた広がりを見せる状況においてはとりわけ、ソーシャルコマースとeコマースを切り離すことはできません。
  • ソーシャルコマースは、ソーシャルメディア上のやりとりやエンゲージメントによって牽引されるeコマースです。
  • ソーシャルコマースは、eコマースであり、新たな発見をする場所、ソーシャル、写真、ビデオ、そして娯楽でもあるのです。これらの要素は全て、かつては異なるマーケティングカテゴリーでしたが、スピーディーに一つに統合されつつあります。

eコマースの変革

1. パンデミック効果

ブランドのマーケティング担当者は、パンデミックによってソーシャルコマースがこれほど成長するとは思わなかったかもしれません。

その成長は極めて大きく、2020年にはeMarketerはソーシャルコマースの成長予測を上方修正し、19.8%から倍近くの37.9%に改定せざるを得ないほどでした。同社は現在、USの小売ソーシャルコマースの売上が2021年に361億ドルに達し、34.8%成長を遂げると予測しています。

(引用元: eMarketer

2.eコマースからSコマースへの転換

Cisionによると、グローバルのコマース市場は2021年に894億ドル、2027年までに6045億ドルに到達する見込みです。この市場変化は、誰もが想像だにしなかった勢いです。具体的には、2020年のパンデミックでeコマースは5年に相当する成長を遂げました。

Forbesでは、若い人々が消費者市場を形成してトレンドを決定づけ、市場を牽引する需要を掘り起こしていると示唆しています。

  • ミレニアル世代(2021年に25〜40歳)とZ世代(2021年に6〜25歳)へのアプローチ – 彼らがオンラインで費やす時間の大半の場所がソーシャルメディアです。
  • ミレニアルが1日にソーシャルメディアで費やす時間は約2時間半です。
  • その時間はZ世代になるとさらに長くなり、毎日ソーシャルメディアに3時間費やしています。

3. SMEによるSコマースへの浸透

リソースとコストの限界を踏まえると、競争の激しい市場で中小企業(SME)が生き残るのには困難が伴い、とりわけ顧客との効果的な関係構築は難題です。

その対応方法は?

  • 新たな手段として、多くのSMEがソーシャルコマースのプラットフォーム(例:Instagram Business)を活用し、彼らが持つ限界をカバーしています。
  • 世界の人口の半数以上が既に各種ソーシャルプラットフォームを使用しているため、ソーシャルメディアを紹介する説明は不要です。

(引用元:Pixlee

4. D2Cのブランドは、ソーシャルコマースを活用してリーチを広げているのか?

  • 顧客体験にフォーカス – 「商品に合わせたコミュニケーション」
  • コンテンツ、コミュニティ、インフルエンサーのネットワークを活用し、新規市場に参入して潜在顧客にリーチ

ブランドが開くポテンシャルの扉

Shopifyはソーシャルメディアを「デジタル メインストリート」にすることを目指す – PYMNTS

  • Shopifyはソーシャルコマース経由の売上が76%伸び、その中でTikTokが最も力強い成長を見せました。
  • TikTokは「クリエイターエコノミーに非常に大きなインパクトをもたらす」とShopifyは述べており、また、クリエイターを「次世代の事業者」と捉えています。
  • ストア運営者に短い商品の紹介ビデオを制作する機能を提供しています。
  • eマーケターによりますと、米国におけるソーシャルコマースは今年360億ドルに達し、中国に関しては3510億ドルを超えると見込んでいます。

Etsy ファションの再販アプリDepopを16.2億ドルで買収

  • Depopは3000万人のユーザーを抱える、Z世代に狙いを定めた再販アプリです。
  • サイトには200万人以上の販売者が登録していて、インフルエンサーのような存在です。自分で商品のモデリングを行い、TikTokやInstagramのソーシャルアカウントを使ってファンを増やそうとしています。
  • Estyは再販市場への参入を通じて、変化を牽引している若年層にアクセスし、繋がる機会を手に入れました。(Depopユーザーの~90%は26歳未満です)

インドでコマースの未来を切り開く – Bain & Co

  • デジタルを介して繋がっているインド人は1日あたり平均3時間、オンラインで過ごしています。
  • ソーシャルコマースは、コミュニティ、繋がり、信頼に基づいた、より分散したモデルへと道を開いています。
  • 現在、15億ドルから20億ドル規模の市場であるソーシャルコマースは、たった5年後には200億ドル、7年後には700億ドルの規模になると予想されています。
  • ソーシャルコマースは、eコマースプラットフォームを補完しながら、特有のニーズを満たしています。

M&Aと資金調達

Venture Intelligenceの発表によると、今年の7月16日時点で、VCによるソーシャルコマースのスタートアップ企業への出資額が昨年と比較して7倍の5億5400万ドルを記録しました。

(引用元:Economic Times

出資が盛んに行われている一方、ここ数ヶ月、企業の合併も行われています。

  • Facebookが支援するMeeshoが約2.5億ドル調達
  • YouTubeがインドのソーシャルコマースのスタートアップSimsimを買収
  • Alibabaが共同でリードしている投資ラウンドで、地域コミュニティ向けに共同購買サービスを提供するShihuituanが1960億ドル調達

ソーシャルコマースの分野で台頭しているスタートアップについて理解を深めるため、注目すべき企業を何社かピックアップし、どのようなインパクトを出そうとしているかを下記のリストにまとめました。

台頭しているソーシャルコマース

ソーシャルコマース向けソーシャルメディアの進化

ソーシャルメディアプラットフォームにとって、ソーシャルコマースは主な収入源となっているため、ソーシャルコマースを推進する方針に方向転換し、SME向けにeコマースビジネスを展開するための手段を提供しています。また、ソーシャルメディアはショッピングをより直接的な形で促進できるよう、プラットフォームを進化させています。そのいくつかを紹介します。

これらのプラットフォームの共通点として、ユーザーが普段、自由な時間を費やしているチャネル上でお買い物する選択肢を提供し、ページをフォローすることで特定のブランドと積極的に繋がったり、コンテンツに触れたり、似たような考え方の人と交流したりすることができます。

ソーシャルコマース上で販売されている商品カテゴリー

ソーシャルコマースに先端技術を実装

ブロックチェーン

  • 可視性、追跡可能性、透明性を促進することでソーシャルエンゲージメントを改善
  • 取引における信頼性と安全性を改善
  • 商品の出所を追跡することで、持続可能性も推進

AR/VR

  • コロナ禍でのショッピング体験の向上
  • バーチャルで試着し、返品の可能性を低減
  • 共有ボタン + AR/VR体験を活用してソーシャルエンゲージメントを促進

Deepfake

  • 商品を宣伝するユニークなアプローチ
  • すべてがパブリックな世の中で匿名性を確保

まとめ

  • SMEや若い世代の方々の間で、ソーシャルコマースの人気は高まっています。
  • 現在のeコマースの領域を改良し、ショッピング体験を進化させます。
  • 商品の発見、検索、クリックして今すぐ購入、購入後のサポートに活用されています。
  • ソーシャルコマースは販売者の要件を満たす解決策を提供し、特にマーケットプレイスのユニークさや信頼性を高めています。

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前回のブログ 循環型社会:持続可能なeコマースについてのレポート

参考文献: