ソウゾウのエンジニア採用と課題

はじめに

こんにちは。ソウゾウでEngineering Managerをやっている@keigowです。連載:メルカリShops 開発の裏側 Vol.2の2日目を担当させていただきます。メルカリShopsをプレオープンした7月末から本格的に採用を開始し、その中で向き合ってきた課題と、実際の取り組みについて書きたいと思います。

採用基準とSystem Design Interview

採用を開始するにあたって、まずは基準やフローを構築する必要がありました。詳細な内容は前回の記事に委ねますが、Move Fastに働くために最も重要だと考えている問題解決能力の評価として、System Design Interviewを取り入れたのが大きな特徴だと思います。

この記事を書いた頃はまだ実践数も少なかったのですが、面接の数を重ねることで手応えを感じるようになってきました。候補者さまとのコミュニケーションのとり方、面接官の慣れなど、まだ課題はありますが、それ以上に普段の設計や開発に取り組む様子を伺うことができて、普通の面接には無い良さを感じています。このあたりの試行錯誤についてはまた何処かでまとめる機会を作りたいと思っています。

System Design Interviewの詳細についてはこちらも御覧ください。

ソウゾウの認知率向上

採用開始直後まず課題になったのはソウゾウの認知度でした。メルカリのグループ企業ではあるものの名前からは繋がりが想像しづらく、会社として知名度を高めていく必要があり、以下のような取り組みを行ってきました。

その中でも特に効果があったと感じたのは、エンジニアブログの執筆と、その後の怒涛の7週連続のTech Talkでした。エンジニアブログでは初日の @suguru さんのソウゾウの採用技術についての記事がバズったことで、多くの方にソウゾウを知っていただくきっかけになりました。(昨日の記事はその続編ですので合わせて御覧ください。)実際リリースから間もない状況で、多くのメンバーが業務で忙しいなかでの取り組みとなりましたが、単純な認知度の向上だけでなく、カジュアル面談の資料代わりとして有用だったり、ものによっては内部のメンバーへのオンボーディング資料代わりになったりと、かけたコストに見合う施策になったと思います。

Souzoh Tech Talkは各技術分野毎にカジュアルなパネルディスカッションという形で技術を深ぼる形式で実施しました。イベントの動画はYouTube上で公開しているのですが、Monorepo、Frontend、Backends for Frontends(BFF)などの回は特に注目していただくことができたと思います。

リファラルの推進

認知度の向上と並行してリファラルの推進にも取り組みました。リファラル採用については業界の中でも一般化し、各社様々な工夫をされている話を良く聞きます。リファラル採用の難しさは、どれだけメンバー全体を巻き込んで実施できるかというところだと思います。採用の責任者としては全社をあげて、所属しているメンバー全体がリファラルの実施に取り組んでもらえるということが理想だと思いますが、単純にそれを促すだけでは思ったように進めにくいことも多いと思います。ソウゾウでも全社での目標設定、Allhandsでの表彰なども行っていたのですが、個人的に一番効果があったと感じているのは、SlackのWorkflowを利用した登録の通知です。

元々Google Formで用意していたカジュアル面談の実施を記録するフォームを @suguru さんがシンプルにSlack Workflow化してくれたのですが、その際に入った通知の体験が最高でした。カジュアル面談の実施が自然とシェアされる、そこに対して称賛を推奨するカルチャーが相まって、面談の実施者は勿論、周囲のメンバーのモチベートにもつながるアクションだったと思います。

新たな課題

施策の積み上げによる認知度の向上、リファラルの実施によって、徐々に良い流れが作れているなと感じていたのですが、一方で選考に進む方は思ったよりも増えていかないという時期が続きました。認知度は高まっているはずなのになぜ応募者が増えないのか?頻繁に実施していたカジュアル面談での手応えは悪くなかっただけに、原因がわからず悩む日々でした。

スカウトをやりきる体制づくりができていなかった、エージェントさまとのコミュニケーションが不十分、そもそも人を採用しているという告知が足りていない、など至らなかった点は複数要因あったと思います。その中でも特に気になったのは、カジュアル面談の候補者さまやエージェントさまから言われた「シニアなエンジニアしか採用してないんだと思ってました」「Goが書ける人じゃないと駄目なんですよね?」という言葉でした。ソウゾウが技術的に面白そうな会社であるということは伝わっている一方で、自身が転職する際の候補としては想起されないのではないかという仮説が生まれました。

ソウゾウの採用基準や選考フローはこちらにも書いている通りで、特に言語の縛りを入れていません。Coding Testはメジャーな言語はほぼ選べるようになっており、System Design Interviewでも特定の言語に依存するような出題はしていません。Job Descriptionに記載している通り、必須条件は極めてシンプルなものになっています。また、まだ規模は小さいのですがグループのメンバーにも協力いただいて、新卒採用やインターンの受け入れも並行して始めています。

ソウゾウからの期待値と周囲からの認知のギャップをどうやって埋めていくか、という部分はまだ答えが出ていない部分もあるのですが、まずはとにかく伝えていくことから始める必要がある、ということでこの内容でブログを書こうというきっかけになりました。選考フローのオープン化もその対策の一つになると思っています。

ミッションと育成型組織

ソウゾウができたタイミングではメルカリやメルペイからの異動メンバーが中心だったため、現状シニアなメンバーが多いというのは事実です。一方で、ソウゾウのミッションは「できるを、つくる。ソウゾウした未来を、はやく。」であり、この大きな目的を達成するには沢山の仲間が必要です。中長期で強い組織を作っていくためには、シニアなメンバーだけでなく、たとえ経験は少なかったとしても成長していくポテンシャルのある仲間を集め、ソウゾウで働くことで成長し、それがまた次世代の育成につながるというサイクルを回していく必要を感じています。

話す言語や性別のD&Iだけでなく、エンジニアリングの経験観点でも多様なバックグラウンドを持つメンバーを集め、ソウゾウでの開発やフィードバックを通して技術力を高めていくことができる組織を作っていきたいと思います。

おわりに

リリースしてからは特に、常に採用のことを考える日々が続いていますが、その中で実際に向き合ってきた課題と取り組みを紹介しました。日々、他の会社のイベントに参加したりブログ記事を読んだり、面談をする中で学ばせていただいたことが沢山あり、この記事もその一部として参考になれば幸いです。

ソウゾウではメンバーを大募集中です。ソウゾウに興味を持った方がいればぜひご応募お待ちしています。詳しくは以下のページをご覧ください。

またカジュアルに話だけ聞いてみたい、といった方も大歓迎です。こちらの申し込みフォームよりぜひご連絡ください!

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