VP of Engineering2名体制とProduct Engineeringチーム

この記事は、Merpay Tech Openness Month 2020 の1日目の記事です。 こんにちは。メルペイのVP of Engineeringを担当している野澤(@nozaq)です。

私は、決済サービスを運営するスタートアップから、その企業がメルカリグループに参画したことをきっかけに2020年3月にメルペイへ入社しました。2020年7月からCTOの@sowawa、VP of Engineering(VPoE)の@hidekに加えて2人目のVPoEとしてメルペイのエンジニアリングチームに参加しています(CTOとVPoE2名体制についてはこちらのメルカン記事もご覧いただければ幸いです)。 この記事では同業種のスタートアップからメルペイに入ってどう見えたのか、7月からの組織構成についてご紹介したいと思います。

スタートアップからメルペイに環境を変えて

スピード感を支える組織力

メルペイに入って驚いたことの1つ目が、個々のプロジェクトや開発のスピード感でした。 エンジニアリングチームの規模が大きく、システムもメルペイだけで独立するわけではなくメルカリと深く関連しています。人数が多いこと・システム規模が大きいことによるオーバーヘッドがある分、身軽なスタートアップよりはゆっくり・じっくり開発が進んでいくのかなと思っていたのですが、実際に入ってみると同時並行的に多くの開発が進んでおり、驚くほど進行が早い。サービス全体の調整をプロダクトチーム・エンジニアリング全体の調整を行うEngineering Manager(EM)がしっかり機能している組織力によるものだと感じました。

EM

EMという役割が実際に何を担当しているかは企業によって様々です。前職のスタートアップではプレイングマネージャーとして動くEMがほとんどだったのですが、メルペイではプレイングマネージャーはそこまで多くなく、組織管理と人材育成に強くコミットしています。

私はメルカリグループへの参画という経緯でメルペイへ参加したわけですが、異なるカルチャーを持つ人材が同時にまとまった人数で入社するというのは、それを受け入れるチームにも様々なチャレンジがあります。今回入社したエンジニアメンバーは数ヶ月たった今、各々が配属されたチームで活躍しています。これを大きな問題もなく完遂できたのはまさにEM陣に支えられた組織の強さを証明する出来事でした。

メルペイにおけるEMの役割については下記の記事でも触れられているので興味がある方は是非ご覧になってください。

決済サービスを運営することの変わらないチャレンジ

驚いたことの2つ目は、これだけの人数と組織力があっても、なおやりたいことが山積みなことでした。 決済サービスはご利用いただくお客さま・加盟店さま・パートナーさま等、関係する方々が非常に多く、それぞれに対して安定した機能提供・改善を行っていくと自然とやりたいことが山積みになっていく傾向があります。前職のスタートアップ時代も決済サービスを運営しており、やるべきこと全てを一気に開発するキャパシティは無いので泣く泣く優先順位をつけて取り組んでいくという状況でした。メルペイには当時と比べて数倍のエンジニアがいますが、それでもやりたいことが開発のキャパシティを超えて存在している状況を見て決済サービス運営はエンジニア組織の規模に関わらずこのチャレンジと向き合い続ける必要があるのだな、と改めて認識しました。

メルペイがローンチして約1年半、サービス規模も組織も大きく拡大してきた中でやりたいこと・やるべきことも増えてきました。そんな状況を受けて2020年7月からメルペイではVPoEが2名の体制となり、組織もそれに合わせてエンジニアリングチームを再編成しました。

Platform EngineeringとProduct Engineering

7月からの組織変更にあたり、これまで1つだったMerpay EngineeringというチームからPlatform EngineeringとProduct Engineeringという2つのチームが生まれました。 それぞれの役割を2名のVPで分担することで、それぞれの領域により深く入っていってスピード感をもって事業をドライブしていくことが目的です。一方でエンジニアリング組織としての方針・カルチャーを共通化していくために、半期毎のOKR設定や人事評価をチーム横断で一貫して行い、またEMの定例ミーティングはCTO Office, Platform Engineering, Product EngineeringすべてのEMが集まって週次で実施することとしています。

Org

メルペイはサービス・システム両面でメルカリと強く関連した決済サービスです。Platform Engineeringチームは基盤技術の構築・運用およびメルカリとの連携を強めていくことを担当し、Product Engineeringチームはメルペイのお客さま体験を改善していく様々な機能開発を主に担当していきます。

Product Engineeringでやっていくこと

決済サービスを運営するには様々なステークホルダー向けの機能が要求されます。

メルペイをご利用いただいているお客さまには決済アプリとしての使いやすさを提供するための改善を、メルペイをご導入いただいている加盟店さまには店頭での決済を実現するツールや管理機能をご提供する必要があります。決済情報を伝送するためにはペイメントサービスプロバイダや金融機関システム・ゲートウェイとの接続が求められます。また、社内にはサービス運営を支える様々な業務があり、それら業務をサポートするための社内ツールを整備することが安定した運営に必要不可欠です。 上記の様々な機能を実装することで決済サービスとしての基礎が出来上がり、その上に我々のミッションである信用創造のための機能が実現されます。

Outputs

やりたいことは膨大にある中で、プロジェクトの優先順位を精緻に見積もるために経営・プロダクトチーム・エンジニアリングチームが密に連携し続ける、プロジェクトにかかったコストを可視化して未来の予測精度を高めていく、といった点が今後チームとして改善し続けていくべき課題になります。

さいごに

もうひとりのVPoEの @hidek が三人の役割分担を「ボケ」「エモ」「ツッコミ」と表現されていましたが、今後エンジニアリング全体をCTOとVPoE2名で見ていくにあたって「部署が分かれた」のではなく、1つのエンジニアリング組織に専門性が違う人間が増えて出来ることが増えた、となるのが理想です。私自身、スタートアップで決済サービスを1から開発する経験を活かして少しでもメルペイのサービス開発に寄与していければと思っています。

決済サービスの提供に必要なことを列挙しましたが、去年のMERPAY TECH OPENNESS MONTHも決済システムの裏側にある設計・工夫が数多く紹介されているのでご覧になってない方は是非。