All for Oneでたのしいおさわりかいをするよ!

こんにちは。ソウゾウのQA Engineerの@____rina____です。連載:「メルカリShops」プレオープンまでの開発の裏側の12日目を担当させていただきます。

ソウゾウではメルカリShopsの開発の取り組みひとつとして、ソウゾウ全員でメルカリShopsのおさわりかいをしています。

おさわりかいってなに?

  開発中のサービスを社内のメンバーが操作し改善事項などをフィードバックするミーティングのことを、ソウゾウでは「おさわりかい」と呼んでいます。ドッグフーディングやスプリントデモにも似ていますが、基本的に開発環境を操作すること、完了の定義などの終了条件を決めていないこと、そして開発のメンバーだけでなくCEOも含むソウゾウの全員が参加して時間を決めて実施していることがこの会の特色です。
ソウゾウのおさわりかいは、毎週金曜日の夕方に1時間開催しています。

どうなったの?

 プレリリース前に7回開催し、350件ほどのフィードバックがありました。 Feedback classification

フィードバックの内容は不具合報告をはじめ、文言変更要望や機能開発要望などがありました。フィードバックの中には、テスト期間中に発見したが、対応を見送っていたものもあり、これを気に再検討し対応したものもありました。

このエントリーでは、「みんながメルカリShopsを動かして、フィードバックをおこない、メルカリShopsをよりよくすること」を目的にした、おさわりかいの取り組みについてご紹介します。

全員が開発環境で操作できるようにしよう!

事前準備

 おさわりかいでは全員が開発環境にアクセスできる必要があります。また、ほとんどのメンバーがリモートワークであるため、1人で環境設定をおこなう必要がありました。

環境設定の資料作成

開発環境にアクセスするためには以下の設定が必要です。

  • VPNの設定をする
  • スマートフォンからVPN接続をする
  • スマートフォンから開発中のアプリをインストールする
  • 開発環境で適切なユーザーアカウントを作成する

メルカリShopsはメルカリアプリで使用することができます。また、購入時の決済などお金に関することはメルペイとの連携が必要です。メルカリ、メルペイにはすでに開発環境で動かすための仕組みや資料が整備されているため、メルカリShops用で必要なものをピックアップした資料を作成しました。

user-tkoolにはめちゃくちゃ助けられています! (テスト用お客さまデータ作りツール user-tkool の近況

事前準備のフォローアップ

 一通りの資料作成をしたため、1人でも接続ができるようになりましたが、少しでも環境設定のハードルを下げる必要がありました。そこで、定期的にSlackで呼びかけ、Google Meetでオンラインミーティングをおこない、環境設定のフォローアップをするようにしました。

飽きないおさわりかいをつくっていこう!

おさわりかいは次のように実施しています。

  • ミーティングスペースを確保します。(オンラインではGoogleMeetを使っています)
  • フィードバック用のGoogle SpreadSheetsを用意します。
  • 参加者はフィードバック事項をGoogle SpreadSeetsに起票します。
  • 質問がある場合は、その場でフリーで声をだし、各関係者が回答します。
  • おさわりかい終了後、不具合についてはQAエンジニアが調査、改善要望についてはPMで優先度検討しJIRAのチケットに起票します。

一回目の開催までに、先述の環境設定のフォローアップはおおよそ完了していたため、開始とともに多くの人がさわれるようになっていました。また、多くの参加者がメルカリShopsの導線の流れを知っていたことにより、説明をせずとも操作されていました。
 すでにやりたいことがわかっているPMは、それが達成できているか確認する=手を動かせる、エンジニアは作ったものが動いているか確認できるますが、そうではない人たちや担当していない機能をどう動かすとよいかわらない、手が動かせないのではないかという懸念がありました。
 さらに回数を重ねるとフィードバックは減ります。日を追うごとに、不具合は改修されますし、改善要望も既出であることも増えますので、毎回そんなにたくさんフィードバック出すことは難しいです。参加者自身が開発の状況を組んで自由に記述しづらくなることも考えられました。
そのため、次のようなものを開催毎に用意しました。  

Spec(仕様書)をインプットにしよう

spec-word
メルカリShopsのある機能をつくる際に、仕様書(私たちはSpecと呼んでいます)をPMが作成します。Specによっては、お客さまの心情をセリフで表現してありました。手を動かすヒントになると思い、おさわりかいのときにPMの写真を追加してそのセリフを紹介しました。

UXリサーチの情報をインプットにしよう

 ソウゾウではUXリサーチを積極的におこなっています。リリース前の状況ではデプスインタビューを週次でおこなっており、それらのサマリーはSlackや資料にまとめられています。
 私はQAエンジニアとして、デプスインタビューを拝聴するのが好きです。なぜなら、テストを実施するときは「自分がショップさまならどう思うかな、自分が購入者さまならどう感じるかな」を考えながらテストをすることも多いです。しかし、デプスインタビューを拝聴すると、新しい気付きや自分にはなかった発想や考え方が必ず得られます。テスト実施をするQAエンジニアとしては気づけなかったことに悔しさもありますが、それ以上に学びがあることがとても楽しいです。
 これは、おさわりかいで手を動かすためのヒントにもなると考え、Slackにあがっているサマリーを読み上げてみました。しかし、やはり代理で読み上げるのと、お客さまの生の声はまったく違うなと思い、次にデプスインタビューの録画を流すようにしました。その結果、おさわりかいの参加者はとても聴き入るようになりました(それはそれで手が止まっていそうでしたが・・・)。

もっと自由にフィードバックしよう

 数回おさわりかいを開催し、フィードバックが減った際にフィードバックシートの項目に「お気持ち」という項目を追加しました。通常、開発へのフィードバックなどチケットを書く場合は、現状を明記し、改善策や具体案を記載することが一般的ではないでしょうか。この項目は、自身の主観でこうなるといいなぁ、なんとなく嫌だなぁという少しだけの気持ちを表します。具体案がなくても気持ちがかけるというのは、フィードバックのハードルを下げることができました。

みんなが継続して参加したくなる雰囲気をつくろう!

 おさわりかいはオンラインを前提として開催しています。オンラインミーティングにGoogle Meetを利用しています。Google Meetのようなオンライン会議サービスを利用すると、場所を限定せず参加しやすい一方で、同時に声が出しづらいという課題があります。その結果、メインで話す人が決まりがちで誰もが声を出せることは課題だと考えました。また、各々で操作をしていると無音の時間も発生し、それも第一声を出しづらい要因のひとつではないかと考えました。
 そのため、おさわりかいのコーディネーターはラジオパーソナリティーのような立ちふるまいも意識しました。例えば、Google Meetのチャットボックスに書かれた内容やフィードバックを読み上げたり、前述のデプスインタビューを読み上げたりです。また、参加者に話しかけることで発声をしやすくなるようにしました。

おわりに

 おさわりかいをすることで多くのフィードバックがあり、機能開発をすすめることに並行して改善も進めることができ、様々な職務のメンバーがサービスを作ることを多面的に意識・改善することができました。また、デプスインタビューにPMやエンジニアがより積極的に関わっていくようになりました。また、この時間を楽しみにしてくれているメンバーもいます。わたしたちはオフィス勤務でも東京・福岡などの拠点があり、さらに昨今は在宅勤務が主となって働いており、一体感を作りづらい状況ではありますが、それでもこの会をきっかけに距離も縮まったのではないかと思います。
 現在は開発体制もスクラム開発に移行しており、スプリントデモも各スクラムチームで実施していますが、おさわりかいは続けています。そして、プレオープンでさまざまなお客さまの声が集まるようになったので、それらもインプットにしようと計画中です。


メルカリShopsではメンバーを募集中です。メルカリShopsの開発に興味を持ったり、チャレンジしてみたいという方がいれば、ぜひこちらも覗いてみてください。またカジュアルに話だけ聞いてみたい、といった方も大歓迎です。こちらの申し込みフォームよりぜひご連絡ください!

また、2021/08/18 から 2021/09/28 にかけて「ソウゾウ TECH TALK」というイベントが開催されます。テーマを分け、技術的な知見を共有しあうことを目的とした勉強会です。興味のある方はぜひご参加ください!


明日は”「続」信頼されるPMとは”というタイトルでPMの@tatsukenさんが登場予定です。どうぞお楽しみに!