サーバサイドWebアプリケーションエンジニアにとって必携の一冊。「nginx実践入門」が発売されます

SRE(Site Reliability Engineering)チームの@kazeburoです。

1/16(土)にSREチームの久保(@cubicdaiya)が執筆に参加した「nginx実践入門」が技術評論社から発売されるので、紹介します。

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gihyo.jp

電子版も同時に発売されます。こちらもどうぞ

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メルカリとnginx

このブログでもnginxの利用方法を何度も紹介していますが、メルカリではTLSのターミネーション、リバースプロキシや内部で使用する各種ミドルウェアのロードバランサーなどとしてnginxを利用しています。さらに、軽量スクリプト言語であるluaでnginxを拡張するngx_luaを活用してログ解析基盤を構築したり、ロードバランサーの動作をカスタマイズして一部ミドルウェアのレスポンス速度の向上を実現しています。nginxがメルカリのスケーラビリティを支えていると言っても良いでしょう。

「nginx実践入門」について

本書はnginxをより活用し、パフォーマンスやセキュリティを向上させたいという方に向けて、実践的なノウハウやシステムを構築していく上で必要となる知識や考え方を多数紹介しています。以下が章構成となっています。

  • 第1章 nginxの概要とアーキテクチャ
  • 第2章 インストールと起動
  • 第3章 基本設定
  • 第4章 静的なWebサイトの構築
  • 第5章 安全かつ高速なHTTPSサーバの構築
  • 第6章 Webアプリケーションサーバの構築
  • 第7章 大規模コンテンツ配信サーバの構築
  • 第8章 Webサーバの運用とメトリクスモニタリング
  • 第9章 Luaによるnginxの拡張──Embed Lua into nginx
  • 第10章 OpenResty──nginxベースのWebアプリケーションフレームワーク

一般的なリファレンス本とは異なり、本書はnginxのアーキテクチャ、動作モデルの紹介から始まっています。そして、重要性が増してきているHTTPSについても多くのページが割かれています。HTTPSで利用するプロトコルや暗号化スイート、そしてHTTPSのパフォーマンスを向上させる幾つかの新しい技術にも触れられており、まさに今必要な実践的な情報がまとまっています。

その他、microservicesや拡張性の高いロードバランサーの実現に必要となってくるであろう、ngx_lua、OpenRestyといったスクリプト言語によるWebサーバの拡張の解説が2章あり、かなり充実しています。この最後の2章は、今までの書籍にない貴重な内容になっているのではないでしょうか。

nginxの基本的な設定から性能を最大限引き出す方法、大規模環境でのシステム構築やHTTP/2などの最新の技術まで網羅されている本書はサーバサイドのWebアプリケーションエンジニアにとって必携の一冊です。ぜひお手にとって読んでいただけたらと思います。

「nginx実践入門」出版記念イベントのお知らせ

2/8(月)に本書の出版を記念し、渋谷dotsにおいて、Teck Talkが開催されます。執筆者2名からは執筆の裏話や書ききれなかった事柄についての発表がある他、自分もメルカリでのnginxの活用について紹介する予定です。

techplay.jp

お時間ある方ぜひご参加ください。

では、出版記念イベントで会いましょう!

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